こんにちは。(プロフィールはこちら)
私は翻訳レビューもしており、この仕事からたくさんの気づきを得てきました。その気づきの中には、翻訳者としてどのように仕事に取り組むべきかということに加えて、翻訳の技術に関するものもあります。この記事では前者について簡単にまとめてました。
読みやすい日本語を書く
読みやすい日本語を書くというのは、日本語ネイティブであっても簡単ではありません。読みにくい日本語はいろいろなところで見かけるし、自分も読みにくい日本語を書いてしまって修正することは数えきれないほどあります。
翻訳している分野や、訳文を読む人を意識して、その人たちにとって読みやすい日本語、わかりやすい日本語を書くことが大事です。でもこれは、あくまでも産業翻訳においての話です。たとえば文学など芸術分野においては、わかりにくい日本語に価値があることもあるでしょう。
産業翻訳において「読みにくい日本語」が生まれる大きな原因は逐語訳だと思っています。一語一語漏れなく訳そうとすると冗長な日本語、不自然な日本語になりがちですが、全体として意味が合っていれば逐語訳をする必要はない、という案件が多いはずです(少なくともマーケティング翻訳では)。
ただし、お客さんによっては逐語訳を好む人もいます。読みやすい日本語を追求するだけでなく、お客さんの好みも考慮する必要があるので大変ですが、ここが腕の見せどころでもあります。
スタイルガイドを読んで守る
翻訳依頼がくると、多くの場合スタイルガイドも一緒に共有されます。スタイルガイドには半角・全角の使い分けやスペースの有無、平仮名にするか漢字にするかなど、さまざまなルールが載っています。
スタイルガイドのルールは守らないといけないのですが、すべて守っている人はかなり少なかったし、中には全然スタイルガイドを読んでいないとしか思えない人も混ざっていました。
これはけっこう意外なことでした。
スタイルガイドは長いものもあり、また案件によって内容が違うので、複数の案件を受注していると頭が混乱してくるときもあります。
だからすべてのルールを守るのが大変というのはよくわかります。私は引っかかりやすいところだけ抜き出してメモしておくなどして、対策するようにしています。
細部まで注意して誤訳を防ぐ
細部への注意を怠ると誤訳が発生しやすくなります。
単数形のaが付いているのか複数形のsが付いているのかといったことや、定冠詞の有無などにもちゃんと気を付けないと誤訳してしまいます。
場合によってはまったくトンチンカンな訳になってしまう可能性もあり。
疲れているときほど要注意です。翻訳は午前中など、頭が一番すっきりしている時間帯にやると誤訳を防ぎやすいです。
タイポを防ぐ
私はタイポがかなり少ない方だとは思うのですが、このブログを見直しているとたまに発見します。
このブログ記事もけっこう集中して気を付けているつもりなんですが、それでも発生します。案外タイプミスはしてしまうものです。
日常生活でも、たとえば友達にメールを送った後に読み返して、気を付けて書いたはずなのにタイプミスしていたことに気付く、なんてこともあります。
ベテラン翻訳者の訳文の中にタイポを見つけたことも多々あります。
訳が素晴らしければ、少しのタイポぐらいいいじゃん、と思われるかもしれませんが、タイポは重大なミスらしく、トライアルで1つでもタイポがあると落とされるという話も聞きました。
これからも油断せず、タイポゼロを続けていきます。

