こんにちは。私は翻訳者のアンと言います。(プロフィールはこちら)
現在日本に住んでいますが、ポルトガルに興味があるのとポルトガル語の力を伸ばしたいため、ポルトガルの新聞Públicoの有料プランに申し込んで購読しています。
ポルトガルの新聞については、下記の記事でも書いてますのでご興味あればどうぞ。
私がポルトガルへの旅行や短期滞在に興味を持っているのはもちろんですが、ポルトガルで働くことも視野に入れている(視野に入れたい)ので、ポルトガルの主要産業である観光業がコロナによりどれ程の打撃を受けているのかが気になりました。
今回はPúblicoの記事の内容も交えつつ私の考えを書こうと思います。
ポルトガルの観光産業は現在どういう状況なのか
ポルトガルから遠く離れた私にとっても、このパンデミックがポルトガルの観光産業に大打撃を与えたであろうことは簡単に予想ができました。だって、日本の観光産業や飲食業にも大きなダメージを与えて、多くのお店や会社がつぶれてしまっていますから。
ポルトガル旅行で見た数々の美しい景色や素敵なレストランのことを思い浮かべると、ポルトガルで現状起こっているであろう大変な状態知ると気分が沈みそうで、あまり積極的にニュースを知りたいという気分になれませんでした。
しかし、やっぱり現実を知ることが大事だと思いPúblicoで、パンデミックにおけるポルトガルの観光産業に関する記事を見つけて読んでみました
読んでみて、予想通していた通りすごく大変な状況であることが分かりました。2021年は、2020年よりは少し改善はしていますが、それでもまだまだ苦しい状況です。
具体的には、2020年には観光者数は74%減少し、パンデミックが始まった2020年3月以降は、各月で観光客の宿泊数の減少は55%を超えました。ポルトガルの観光シーズンである8月、9月は宿泊数の減少はそれぞれ46,2%、51,4%に留まったみたいですが、それでも約半分にまで宿泊数が落ち込んでいる状態がずーっと続いているわけなので、相当なダメージのはずです。
ポルトガルの観光産業で働く人々の現在
ポルトガルの観光作業で働く人々が何人か取り上げられていましたが、観光ガイドの職を失い新たに職を探さなければならなくなった人、レストランで働いていたが外国で建設業の仕事をせざるを得なくなった人、工芸品の店を営んでいたが移転を余儀なくされた人、等々、多くの人が大変な状況にいることが分かりました。
アルファマ地区の多くの店(パステウ・ジ・ナータの店やジェラートの店、ファドの家など)は、観光客の激減により店を閉じたとのことです。
私自身の話になりますが、パンデミック前まで主に翻訳の仕事をもらっていた会社がコロナの影響で経営不振となり、翻訳受注量が減少し、現在は別の分野の翻訳が中心になっているので、大きな変化を余儀なくされたポルトガルの人々の気持ちがすごく分かる気がします(彼らの変化は私のよりさらに大きな変化ですが)。
今までやっていたこと、今まで予定していたことが突然、疫病が流行したために全てだめになるって、本当にストレスですし不安になります…。
ポルトガルの観光産業は元に戻るか
2021年のポルトガルの観光産業の状況は、昨年と比べるとわずかに改善しているみたいですが、パンデミック前とは比較にならず、また観光業が活気を取り戻すには時間がかかりそうな印象です。
パンデミック前に私がポルトガルに旅行に行ったときは、どこも「密」という感じでした。あの状態に戻るというのが、「元に戻る」ということなんでしょうけど、世界的にみてもコロナが全く収まっていない、変異株も続々登場している、治療法も確立されていない、という状態で、以前のように自由に旅行ができるようになるっていうのは、無理なことだと思います。
早く安心してポルトガルに旅行に行きたいし、ポルトガルの観光産業で働いている人々も安定した収入を得られるようになってほしいですが…あとどれぐらいの時間が必要になるのでしょうか。
【情報源】O turismo sofreu uma hecatombe. Um ano depois, o que aconteceu a Emanuel, Ana, Camila, Pedro, Rui, Mário?(Público)
まとめ
今回は、コロナがポルトガルの観光産業に与えた影響について書いてみました。ポルトガルの主要産業である観光産業ですが、やはり深刻なダメージを受けているみたいです。
日本だけでなくポルトガルについても、今後も注視していきたいと思います。