こんにちは、アンです。(プロフィールはこちら)。
今回はficarという動詞を使った「~し続ける」という言い方についてまとめてみました。
ficarとは
まずficarという単語の意味について簡単に説明します。
ficarはポルトガル語の超重要動詞のひとつで、その意味は「~になる」(英語でいうbecome)や「~に位置する」など多数あります。
私が持っている白水社の辞書には、ficarの意味が18個掲載されており、イディオムも合わせるとその数は35個でした!
ポルトガルで販売されている辞書VERBOには29個の意味が載っています。
英語と同様、ポルトガル語でも1つの単語に数多くの意味があることが多々あります。覚えるのが大変ともいえるけど、1つの単語を覚えれば色々言えてしまう、という便利な面もありますね。
ficarで「~し続ける」という時
本題に戻りまして…
ficar+a+不定詞、ficar+現在分詞で「~し続ける」という意味になるのですが、私が持っているポルトガルの辞書にはficar+a+不定詞しか載っていません。
「~している」という時、ポルトガルだとestar+a+不定詞を使い、estar+現在分詞は使われませんが、ここにもこれと同じ特徴が表れているのだと思います。
使い方はかなり簡単で「彼女は眠り続けた」と言う場合は、
Ela ficou a dormir. または
Ela ficou dormindo.ということができます。ポルトガルだとEla ficou a dormir.のほうが使われます。
continuarという単語もあるけど
continuarという単語にも「~し続ける」という意味があります。
英語のcontinueと形がよく似ているし、ficarのように多数の意味があるわけではないので、「~し続ける」といえばcontinuarをまず思い出すと思います。
でもficar+a+不定詞/ficar+現在分詞とcontinuarの間にはニュアンスの違いがあり、continuarには「引き続き」何かをするという意味があるのです。前からやっていたことを続けるという感じです。
一方でficarには「~になる」というbecomeの意味があるので、ficar+a+不定詞/ficar+現在分詞を使った時には、それは何らかの状態になってその状態が続くという意味になります。
この点に気が付いたのはポルトガルで買った本にこんな表現があったからです。原文を少し変えています。
Os ursos ficam a dormir durante o inverno.
「クマは冬の間眠り続けます」(つまり冬眠)
クマは冬に眠った状態になって、その状態が続くんですよね。秋も寝てて、冬も眠り続けるわけではありません。
だからこういう場合にはcontinuarよりもficarを使ったほうが自然なんですね。