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翻訳の評価をする仕事を依頼されたので対応しましたが、想像以上に疲れる仕事でした。
私はもともと、何かを評価するというのが嫌いで、スコアを付けたり合格・不合格で分けたりするのが苦手です。ですからこういう「他人の翻訳にスコアを付ける」といった仕事は自分には向かないのですが、断るほどでもないので今回は引き受けました。
上手な翻訳だったら学びもあると思うので悪くない仕事かもしれませんが、評価することになった翻訳はやや機械翻訳っぽくて、スッと意味が理解できない部分が多々あるものでした。
また、辞書を使えばすぐにわかる部分を誤訳していました。
フィードバックを簡単にまとめて翻訳会社経由でお送りしたのですが、その後この翻訳者からきた怒りの反応が心外でした。
翻訳をあまりいいと思わなかったとしても、翻訳者は翻訳会社のトライアルに合格している人なのでプライドを傷つけたり落胆させたりはしたくないので、評価はとっても甘くしました。
ところが自分の間違いを全然認めず、私の訳の粗探しをしながら怒っているのには驚きました。失礼ですが、トライアルに合格したのが何かの間違いだったのだろうか…。
辞書を引けば一発で誤訳とわかる箇所なのに「どこが誤訳なんですか??」などなど、いろいろ聞かれたのでまた答えなければならず…。とっても苦痛でした。
この仕事を引き受ける前に仕事内容の確認と料金の交渉をしておかなかったとしたら、反論に回答する仕事を無給でやるはめになっていたわけで、危機一髪でした。あらためて、仕事内容を事前にきっちり確認することと交渉の重要性を感じます。
それから、自分の翻訳を評価されて悪い部分を指摘されるのは私も好きではありませんが、感情的な反応をするのは実にかっこ悪いと今回思ったので、自分もそういう言動をしないように気を付けようと思ったのでした。

