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納品した翻訳についてポジティブなフィードバックって今まで何回もらえただろう?と考えてみました。
トライアルのときに2回、すごく褒められたことがありました。そのうち1回は「たくさん応募があったのですが、アンさんのがとてもよかったですよ」と言われてびっくりしました。
フリーランス翻訳者として働いていると、相手が喜んでいるのかそうじゃないのかが、はっきりと伝わってくるようなことがあまりありません。ほかの仕事だったらそうでもないはずです。たとえば、レストランだったらお客様が「おいしいね~」と言って食べているのがわかったり、美容室なら髪を切ってさっぱりしたり、希望の髪型になって満足したりしているお客様の様子は表情や言葉から伝わってくることがあると思います。
でも私はパソコンに向かって仕事をしており、人の顔も声も観察することができないので、仕事が途切れなかったら「まあ満足してもらえたのかな」と思うだけです。フィードバックはそもそもあまりきません。
そういう感じなので、その時にストレートに褒められたのは純粋にすごくうれしかったです。
別のトライアルではレビューアーの方から褒めていただき、実案件では「この部分すごくいいですね」と丁寧に送ってくださったレビューアーの方がいました。
トライアルの翻訳をお客様から直接褒められたという体験も忘れられないもののひとつです。
翻訳のフィードバックはあまりこないのですが、くる場合にはたいてい改善点が書かれています。そういうタイプのフィードバックも見込みがあると思われていなければこないですし、そこを改善すると本当にトライアルの合格率が上がったり、仕事が増えたりするので、そういうフィードバックもすごく貴重です。
お褒めのフィードバックはその中でも少ないです。満足してもらえたとしても、いちいちメッセージは送られてこないものなんだと思う(おそらく)。だからもらえたときは、余程気に入ってもらえたのかと思って特別うれしいです。
改善点を意識することも大事ですが、褒められたことを覚えておくことも大切です。なぜなら自信なくなった時などに思い出したらまたパワーが出てくるし、次回からも丁寧にやろう~!と思えるからです。ネガティブな出来事ほど記憶に残りやすいので、こういう良い出来事は意識的に思い出さないといつの間にか忘れ去ってしまいます。
褒められると、自分が今得意なのが何なのかもよくわかります。
翻訳の評価を依頼されることもあるけど、「悪い点を見つける」ところに重点が置かれていることが多いような気がする。減点方式だし、時間もすごく限られているので仕方ないのかもしれないけど、良い点も見つけて伝えられたらその人が喜ぶしやる気も高まるから、そっちの方が良いなあと思ったのでした。