翻訳の仕事が大変なので1週間ほど翻訳の仕事を休んでみたが、休み過ぎると逆に疲れる

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翻訳
Unsplashcarolyn christineが撮影した写真

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フリーランス歴もだんだん長くなってきました。前職と比べて人間関係のストレスはほぼゼロですが、仕事のオンオフの切り替えが難しいというか無理で、いつも少し緊張状態にあるのが悩みでした。

でも、思い切って1週間ほど完全に休んでみたことがきっかけで考えが変わりました。

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いくら仕事が楽しくても限界はある

2024年は私にとって仕事運の良い年だったみたいで、1月から今までずっと仕事が途切れません。引き受けたくても時間や体力の関係でどうしてもお断りするしかなかったことも多々あり。昔の私にはありえなかったことですね。お客様はもちろん関係者全員に感謝しかないです。

翻訳の仕事を一切せずに過ごした土日が今のところありません。しかもMTPEではなくて私のやりたい人手翻訳ばかりだから、うれしくてできるだけ断りたくない!と思っていました。もちろん稼ぎたいというのもあります。

不況だし、値下げしてくれってうるさいし、インボイス制度は導入されるし、MTPEは増えてくるしで、もう翻訳者としてやっていけなくなるかなと思っていたので、継続して依頼してもらえていることには本当に感謝しています。

この感謝の気持ちさえあれば、どんなに仕事が多かろうと難しかろうと乗り切れると思っていました。そして実際そのとおりです。引き受けた仕事はどんなに訳しにくいものでも1件1件、手抜きせずに丁寧にやってきた自信があります。

でも気が付きました。楽しければ、感謝の気持ちさえあれば、長期間ずっと働き続けられるというわけではないと。やっぱり翻訳はものすごく疲れる仕事だと。

何が私を疲れさせるかってまずは納期です。納期はたいていそんなに長くないのです。どちらかというと短い。納期が私を緊張させる!あとはお客さんの好みに合わせる努力や、妙なレビューアーからのコメントへの対応、突然やってくる値下げ要求への対応などなど。

翻訳という作業自体にも相当エネルギーが必要ですが、自分の好きなように訳していいんだったら、少なくとも仕事で感じるようなストレスはまったくなく、ただ創造的な楽しい作業なんじゃないかと思います。翻訳の本当の面白さはそこで感じるものなのかも。

お金を稼ぐための翻訳は他人から評価されなくてはならないから、それが疲れる原因です。

めちゃくちゃ頑張ったとしても「値下げして」などと理不尽なことを言われたり、妙なレビューアーから妙なことを言われてストレスが溜まったり。そのストレスを感じつつも翻訳はいつも通り丁寧に仕上げなくてはならない。これ正直言ってめっちゃしんどいです。

こういう疲れが溜まってくると、朝起きたときまず「げー」と思うんです。朝起きたときの気分が悪すぎる。これは私にとって「休みが必要かどうか」のひとつの指標になります。

何か月間もほぼ休むことなく頑張ったので、翻訳スキルは磨くことができたかもしれない。以前よりも稼ぐこともできた。でも、戦いすぎて心が疲れたな~、朝の気分悪いしな、と、休みの必要性を感じるようになりました。

ワークライフバランスの話や海外のPMに影響を受ける

フリーランスなどのリモートワーカーは仕事のオンオフをきっちりすべし、といった内容の記事をこのタイミングで読んだことで、めったに取らない休みを取ってみようかという気持ちになってきました。

情報って強力ですね。「これが正しい」「こうあるべき」と言われ続けるとそんな気になってきてしまいます。仕事と私生活の境界が曖昧でほとんど休まない自分のやり方が間違っているのだと。最終的には自分のやり方を守ればいいということがわかったのですけど。

私はフリーランスで、しかも翻訳という、人間なら誰もが常に関わっている言語というものを扱う仕事なので翻訳をしていないときでも翻訳のことを考えてしまうことはよくあります。そのため、仕事とプライベートをきっちり分けるということが難しい、というかそんなことできる?と思っていました。

でもワークライフバランスがどうのこうの、そんなに言うんだったら私にもできるんだろうとやってみることに。

また、私は海外の翻訳会社との取引が多いので外国人のPM(プロジェクトマネージャー)と頻繁にやり取りをするのですが、彼らは日本人にとっては長いと思われる休みをきっちり取るのですよね。10日~2週間くらい取る人が多いように思います。それを1年に数回取っています。

休暇取得について事前にメールがあったり、自動応答メールでそのことを知ったりするのですが、ちょっとうらやましくなっていました。

数日はOK。1週間は長い

いざ、約1週間の休暇開始。休暇中は「完全に仕事のことを忘れる」ことが大事だと読んだので、それに従ってメールも一切見ないことに。仕事のアプリは消す。

この体制で休暇に突入した最初の1日、2日はまあ良かったです。だけど3日目くらいで飽きてきました。まさに3日坊主。新しいタイプの3日坊主。

気分転換に読書するか~といっても私の読む本はたいてい、洋書や自分の翻訳分野の本などです。別に勉強のためだけに読むんじゃありません。いろいろなことを知るのが好きなので趣味でもあるのです。

せめて小説を読もうと思って読み始めると、ストーリーも楽しめますがその小説家の日本語の使い方や語彙などが気になって仕方ない。雑誌を読めばなぜカタカナ語を使うんだろうという疑問が湧いてくる。翻訳の仕事をしているからこういう部分が自然と気になってしまうのだと思います。

1週間あるなら近隣の国を海外旅行するという手もあるだろうけど、円安だし、そもそもあまり気分が乗らない。世の中には戦争や災害で大変な目に遭っている人がいると思うと旅行する気も失せる。

それに私の住んでいる場所はけっこうきれいで、歩いているだけで観光なんです。

というわけで私の約1週間の休みは、家ですべきこと以外はただダラダラしただけに近かったです。

最初の2日間くらいは良かったから、2~3日の休みで私には十分ということがわかりました。1週間はメールも絶対に見ないことにしていたから見なかったけど、途中から仕事に戻りたくなりました。

休みの前は忙しすぎて疲れていたのに、休みの途中からは仕事がしたくて疲れてきたという。そういう状態でした。

私には働きアリのようにせっせと働くのがまだまだ合っているようです。

必要な休みの日数、仕事と私生活の分け方も人それぞれ

休みを終えてからも「外国人は1週間から2週間程度休むのが当たり前。2日で満足する私はワーカホリック気味なのかもしれない」と、自分の生活スタイルがおかしいんじゃないかという気持ちが少し残っていました。

でも私の好きなYouTuberがたまたま「仕事と私生活を分けていない」といった話をしていて「ああこの人も曖昧になっているんだ」と思ったら気が楽になりました。

その人にとっては仕事も趣味の一部、趣味も仕事の一部、そんな感じらしく、ほとんど休みを取らないそうです。なんかわかるなあと思いました。そしてそういう風に考えた方が「仕事と私生活は分けるべき」という考えに固執するよりも私にとっては楽です。

唯一の問題は、海外の会社との取引が多いためについつい日本時間の夜にメールを見たりしてしまうときがあることです。それをすると夜なのに脳が覚醒してきてゆっくり休めませんから。わかっているのに気になってやめられない。でもここに書いたからもうやめよう。夜は幸せに爆睡すると誓おう。

解決すべきはその点だけで、今のところ私には長めの休みは不要ということがわかりました。いつかは数か月くらい思いっきり休んでのんびり旅とかしてみたいですけどね~!今はまだまだ、働きアリを続けたいです。

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