私のブログへようこそ♪プロフィールはこちら。
ほぼ毎年、仕事関係で予期せぬことが起こってスリリングです(なるべくポジティブな言い方をしてみました)こんなことがあるのって私だけ?と思うこともありますが、ネットの情報や本によると、翻訳者含めほかの多くのフリーランスが体験していることばかりみたいなので、それを知るだけでも気が楽になります。
今年は人生で初めて翻訳単価の「値下げ」を求められてびっくりました。単価アップに成功したことは何度もあったけど、値下げのお願いも実際にあるんですね。
大幅な値下げを求められる
「お客様からの価格圧力がすごいから」「普通より高いから」という理由で、かなり大幅な値下げを突然求められました。
そのときはちょうど寝不足の日々が続いていたこともあって、精神的に余計きつかったですね。最初は「え!?超ショック」という感じでしたが、すぐに怒りに変わりました。
そしてすぐさまお断りのお返事を優しく丁寧に作成。「ふざけんなバカヤロー」と言ってやりたいところを必死で我慢。😊
でもその後も、論理崩壊している返信が送られてきて、その日はストレスでよく眠れませんでした。
そこそこの関わりがある取引先だったけど、大幅な値下げをお願いしてくるところを考えると「私この会社と関わっていて大丈夫?」と少し心配にもなります。少しずつ離れていこうかと考え中です。
それにしても「お客さんからの価格圧力がすごい」っていう言い訳よく聞くなあ。でも電気料金やらなんやら、どんだけ私たちが「値上げするな」という価格圧力をかけても無視して上げてくるではありませんか。それと同じように無視して払わせればよいのではないんですかね。
安い方に合わせようという罪
いろいろ調べてみたけど私の単価は高くないし、もっと高い人がたくさんいるのも知っています。
私と比べてほかの登録者が安いのなら、その安い単価のほうがおかしいのであって、そちらを高い方に合わせていかないと、翻訳者の生活の質が悪化するばかりだし、もうすでにかなり安い単価で募集しているところも多いから、そのうち翻訳者の単価なくなってしまいそうです。
さらに、単価とやる気は直結しているので、安く使われる翻訳者は実力があったとしてもやる気が出てこないので、実力をすべて発揮するということがなく、結果として品質が下がると思います。
翻訳者として仕事をするようになってからも、日々勉強を続けないと良い翻訳ができないし、その点を考えても本来なら翻訳者は今よく見る単価の3倍とか4倍で仕事をするべきだと思う。
翻訳者の話を聞かない人が多いけど誠実さは保とうと思う
なぜ私が単価の値下げをできないか、翻訳者の単価を下げるべきではないか、丁寧に説明したけど全然聞いていない様子で、とても残念です。
人間ではなくて、まるで機械が書いているかのような共感性に乏しい無味乾燥な返信がきて悲しくなりました。
いろいろな取引先と関わってきたけど、翻訳者の目線で考えてくれているなって感じられるところはとても少ないというのが率直な感想。
私には「翻訳者の話を聞かない人=品質は正直どうでもいいと思っている人」としか思えない。
翻訳に限らず、いろんなことに関して思うことだけど、安さとか速さで競争しようとする傾向があまりに強い気がする。「品質が最優先」というのは口先だけで、実際には自分が儲かればそれでいいと思っている。
なんでも、良いものや心を込めたものは時間がかかるし、相当な技術や知識なども必要。そういうものを大切にする人、楽しむ人が少なくなっているような気がするし、私の周りではそういう商品やサービスを提供する店がここ数年でどんどん廃業していってます(別の記事に書くかもしれないけど、ほんとうです。驚くほどのスピードで消滅しています)。
私がやっている翻訳の世界でも、そういうことが起こっているなあと感じるのでした。
ただ私は、そういう「儲かれば品質はどうでもいい」という考えに染まることなく、縁あって自分のところにやってきた仕事には今後も誠意をもって取り組もうと思っています。それはお客さんのためでもあるのですが、その姿勢で取り組まないとスキルが向上しないから、というのもあります。
そして値下げには応じません。もともと翻訳の仕事に執着しているわけではなく、縁が尽きたと感じれば去る🐒つもりですし、値下げしてまで続けたいと思えないし、値下げしたら100%やる気なくなるからです。
すでにめちゃくちゃ大変でヒーヒー言いながらやってて、今の2倍3倍ほしいと思っているのに、値下げなんて考えるわけないです。
値下げ要求を拒否したあとも仕事はきている
続報ですが。
この値下げ要求を拒否したあと「もう仕事こないかもな」と思って不安になりました。もし私が値下げ要求に応じなかったことが原因で依頼がストップした場合、かなりの収入減につながるからです。
それでも値下げだけは絶対に嫌で、そういう客にはサービス提供したくないし、もし仕事がこなくなって他にも仕事が見つからなかったら翻訳者をやめようと思っていましたが、実際には値下げを拒否しても前と同じように仕事がきて、ほかのクライアントの案件も打診されています。
この点を踏まえると相手は「願わくば値下げしてほしい」ぐらいの気持ちだったんでしょうか。どういう意図があるのかに関わらず、値下げのお願いというのは常に非常に不愉快です。
値下げ依頼のメールがきてからしばらくの間は本当に腹が立っていましたが、今は時間も経ったので心が落ち着いてきました。そして改めて値下げしなくて本当に良かったと思います。これからも絶対値下げしません。