こんにちは、アンです。(プロフィールはこちら)。
名詞のmalには「悪」などの意味がありますが、malには副詞としての意味もあります。その中でもこの記事では「かろうじて足りる」と「ほとんどない」についてまとめました。
最初に簡単に説明
malも他の基本単語と同様に意味たくさんある単語のひとつです。名詞として使われる時は「悪」「病気」「損害」など多数の意味があります。
副詞として使われる時にはこれから説明する「かろうじて足りる」とか「ほとんどない」のほかに、体調が悪いとか何かが下手だとか言いたい時にも使えます。
ちなみに形容詞の「悪い」は男性形はmau、女性形はmáです。
本題
葡和辞典には「ほとんどない」の意味しか載っていなかったのですが、実は「かろうじて~するに足りる」という英語でいうbarelyの意味もあるのです。
このことに気が付いたのは、同じ本の英語版とポルトガル版を読んでいて、英語でbarelyが使われているところにmalが使われていたからです。
その文はこんな感じでした。
英語:I had barely enough food to last a week.
ポルトガル語:A comida que tinha mal dava para uma semana.
色々調べてみるとbarelyも「ほとんど~ない」と訳されることもあるみたいですが、barelyのもともとの意味は肯定的な「かろうじて~がある」という意味だし、上の例では英語でもポルトガル語でも「ほとんど~ない」を使って訳すのは難しいです。
私が持っているブラジルのミニ葡英・英葡辞典を確認してみましたが、確かにbarelyはポルトガル語でmalというのだと書いてあります。
では英語の「ほとんど~ない」の定番であるhardlyとscarcelyは?こちらにもmalを使えるそうです!
つまり、ポルトガル語でmalが使われる時「かろうじて足りた」のか「ほとんどなかった」のか、この微妙に違う状況のどちらを意味しているのかは、前後の文脈などで判断するしかないってことです。