こんにちは。翻訳者のアンです(プロフィールはこちら )。
この記事では「味」という意味のsaborとgostoについてまとめてみました。
saborとは?
私が行っていた東京外大の食堂に「さぼおる」というのがありましたが、当時は「なんでこんな変わった名前なんだろう?」と思ってました。
ポルトガル語の授業でsaborとう単語を知ってからは友達と「ああ、だから食堂の名前をさぼおるにしたんだね~」なんていう会話をした記憶があります。
saborは男性名詞で、食べ物を食べた時に感じる「味」という意味のほかに、「味わい」とか「趣」といった意味もあります。
o sabor doceで「甘い味」
o sabor ácidoで「酸っぱい味」
o sabor picanteで「辛い味」(ピリッと辛い感じ)
A música dela tem sabor nostálgico.「彼女の音楽にはノスタルジックな趣がある」
Ela quer construir uma casa de sabor clássico.「彼女は古風な趣のある家を建てたい」
私が持っているポルトガルのポポ辞典には、次のような定義も載っています。
Satisfação ou sensação agradável causada por alguma coisa, PRAZER
Dicionário VERBO Língua Portuguesa ,Editorial Verbo,2008
「何かによって引き起こされた満足感や心地のよい感覚。喜び」と書いてあります。その用例として次のような例文があがっていました。
O sabor da boa música
O agradável sabor da vitória
Dicionário VERBO Língua Portuguesa ,Editorial Verbo,2008
“O sabor da boa música”は「良い音楽の心地よい感覚」ですがもっと工夫するなら「優れた音楽を聴く心地よさ」とかにするといいでしょうか?
“O agradável sabor da vitória”は「勝利した満足感」「勝利した時の爽やかな気持ち」「勝利の幸福感」とかいろいろありそうです。
gostoとは?
saborの類義語であるgostoにはsaborと同じく「味」や「味覚」という意味や「満足」や「喜び」という意味があります。
gostoにあってsaborにはないのが「興味・動機」とか「好み・傾向」という意味で、私がこれまでを振り返ってみるとgostoは「好み」で使われることが一番多いように思います。
Tenho gosto pela literatura.「ヨーロッパ文学を好んでいる」
Tenho gosto pela comidaportuguesa.「ポルトガル料理を好んでいる」
これはgostar de~「~が好きだ」を使って次のように書き換えることもできます。
Gosto da literatura.
Gosto da comida portuguesa.
Não tem gosto pelas línguas enstrangeiras.
「彼/彼女は外国語に興味はありません」
これはinteressarやinteresseを使って書き換えると、
As línguas estrangeiras não o/a interessam.
Ele/Ela não tem interesse pelas línguas estrangeiras.
となります。
Ele comprou esta roupa!? Tem gosto muito estranho.
「彼はこの服を買ったの!?趣味がすごく変わってる」