こんにちは。翻訳者のアンです(プロフィールはこちら )。
この記事ではポルトガル語の現在分詞と動詞estar、andar、ir、virを組み合わせた表現についてみていきたいと思います。
estar+現在分詞の意味と使い方
お馴染みの頻出単語estar。これは簡単にいうと「~である」という意味です。
ポルトガル語の「~である」にはserとestarの2つがあり、状況によって使い分けが必要です。serとestarについては以下の記事に書いていますのでどうぞ。
さて話を戻しまして、estar+現在分詞では「いま起こっていること」を表せます。英語の~ingと同じです。
例文
Está falando com a professora na sala de reunião.
「彼/彼女は会議室で先生と話しています」
Estou escrevendo uma carta para a minha amiga.
「私は友達に手紙を書いています」
このestar+現在分詞は基本的にブラジルポルトガル語の文法で、ポルトガルのポルトガル語ではほぼ聞くことも見かけることもないです。
ポルトガルのポルトガル語では「estar+現在分詞」ではなく、「estar a +不定詞」を使うのが普通です。
この点はブラジルのポルトガル語とポルトガルのポルトガル語の間のとてもよく知られた違いであり、ブラジルのポルトガル語に慣れてしまった日本人にとってポルトガル人が何を言っているのか聞き取るのが難しくなる理由のひとつです。
上の2つの例文をポルトガルのポルトガル語で書き換えるとこうなります。
Está a falar com a professora na sala de reunião.
Estou a escrever uma carta para a minha amiga.
andar+現在分詞の意味と使い方
動詞andarの意味は「歩く」。「andar+現在分詞」とすると「継続して起こっていることや繰り返し起こっていること」を表せます。
estar+現在分詞もandar+現在分詞も、日本語に訳せば「~している」とできますが、estar+現在分詞は「今~している」というニュアンスで、andar+現在分詞だと「今まさにしているとは限らないけどよくしている」という感じです。
例文
Ela andava frequentando a biblioteca no ano passado.
「彼は去年、図書館に行っていた」
Eles andam discutindo sobre o assunto.
「彼らはその問題について議論している」
ポルトガルのポルトガル語では、andar+現在分詞の代わりにandar+不定詞で表すのが普通です。上2つの例文をポルトガルのポルトガル語に書き換えるとこうなります。
Ela andava a frequentar a biblioteca no ano passado.
Eles andam a discutir sobre o assunto.
ir+現在分詞の意味と使い方
ir+現在分詞で「だんだん起こってきていること」を表せます。「前進している」というニュアンスがあるという点がポイントです。
先に説明したestar+現在分詞やandar+現在分詞と違って、ir+現在分詞はポルトガルのポルトガル語でもそのままの形でよく使われます。
例文
Entre nuvens, o sol vai aparecendo.
「雲の間から太陽が出てきています」
As minhas amigas vão chegando à cidade de carro.
「私の友達が車で街まで到着しています」
vir+現在分詞の使い方
vir+現在分詞で「~しながら来る」という意味です。
例文
Veio sorrindo com uma prenda na mão.
「彼/彼女はプレゼントを手ににっこりしながら来ました」
Os membros da equipa vieram chorando depois da perda do jogo.
「彼らは試合で負けたあと泣きながら来ました」