マーケティング翻訳と論文翻訳を同時に受けたら疲労困憊。スタイルの違う翻訳は頭の切り替えが大変。

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翻訳
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こんにちは。私は翻訳者のアンと言います。(プロフィールはこちら

私はかつてマーケティング翻訳と論文翻訳をしていましたが、この2つを同時に行うと私にとって大変すぎるので、今は基本的に、より高単価のマーケティング翻訳のみに従事しています。

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スタイルが違いすぎる

繁忙期だと、マーケティング翻訳と論文翻訳をほぼ毎日対応しないといけない時もありましたが、そんな時は夜になると体と頭の芯から疲れてしまうというか…とにかくヘトヘトになってしまいました。

この疲労の理由は扱っている内容が違いすぎるからだと思っていたけど、それが唯一の理由ではなくて、求められる訳出のスタイルが違っているために頭の切り替えが激しいというのが大きな原因だったのではと、最近になって思うようになりました。

マーケティング翻訳も論文翻訳も、正確性が一番重要なのは間違いないと思いますが、マーケティング翻訳では体言止めを求められたり、訴求力のある文章を求められたりします。

一方で論文においては体言止めとか訴求力はまったく問題じゃないというか、むしろそういうスタイルで訳すと苦情がくる可能性があります。

論文は基本的に「である調」で訳します。たまに、講演の書き起こしの和訳を依頼されることもありますが、こういった場合は「ですます調」を使います。

「自然な日本語」が求められて、かつスタイルが違う

どの分野の翻訳をするにしても「自然な日本語」が求められるのは共通だと思います。

翻訳で求められるこの「自然な日本語」っていうのは言い換えると「プロのライターや作家が書いたような日本語」ということだと考えています。

マーケティング翻訳、論文翻訳、絵本翻訳、フィクション翻訳、ノンフィクション翻訳、医薬翻訳、特許翻訳、字幕翻訳などなど…たくさんの翻訳分野がありますが、求められるのは「自然な日本語」。

さらに、分野に合ったスタイルで訳す必要があるってことですね。

この「スタイルの切り替え」を頭の中でする時、すごくエネルギーを消耗する気がします。

しかも、どちらかより慣れている方のスタイルに引っ張られるように感じます。

たとえば、私は一時期、論文翻訳を中心に対応していましたが、その後でマーケティング翻訳の割合が増えていったタイミングでフィードバックをもらった時、自分の訳はなんだか柔らかさに欠ける部分があるように思いました。

単価の面から言っても、クリエイティブな要素があるところから言っても、マーケティング翻訳の方にもっと関心を持つようになって、最近ではマーケティング翻訳中心に受注することにしました。

マーケティング翻訳に合った日本語が書けるように日本語磨きを頑張ろうと思っているところです。

マーケティング翻訳中心にしたら…

マーケティング翻訳中心に切り替えてから、疲労の度合いがぐっと弱くなりました。

一日中マーケティング翻訳したら疲れることは疲れますが、それでも夜はまだエネルギーが残っていて「もう何もできない」という状態にはなりません。

でも、以前のようにマーケティング翻訳と論文翻訳を同時に対応していた時はそうはいかず、夜には本当にクタクタになって、寝ても翌日まで脳の疲れが取れない状態でした。

まとめ

自分が翻訳できる専門分野を複数持っていると、パンデミックなどの緊急事態が発生した時でも翻訳の仕事を全部失ってしまうなんてことにならずに済む場合もあります。

私はマーケティング翻訳と論文翻訳をやっていたので、パンデミックが始まってからも翻訳の仕事を続けられました。

その点はメリットなのですが、スタイルが全然違う翻訳を同時に対応するとけっこう大変な面もあるので注意も必要だと感じます。

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