こんにちは。私は翻訳者のアンと言います。(プロフィールはこちら)
私にとって、訳文の品質向上のための努力には終わりがありません。
なぜならいくらやっても翻訳という作業を簡単だと思えず、学ぶことがその度に出てくるからです。
専門知識という面からもそうだし、日本語を磨くという点でも同じことが言えます。
この記事では主に、日本語を磨くためにやっていることをまとめてみました。
納期に余裕のある案件を引き受ける
優秀な翻訳者の特徴のひとつに「翻訳スピードが速い」というのがあります。
でも私は自分の翻訳スピードはそこまで速くないと思っていて、品質を犠牲にしたくないので、できるだけ時間をかけるようにしています。
そのため、短納期案件は「絶対できる!」という自信がない限り絶対引き受けないですし、引き受けた場合にはかなり慎重に対応します。
訳文が完成したら、次の日の朝に最終確認してから納品するのが私の理想です。
とはいっても、自分に都合の良い案件ばかり依頼されるわけではなく、中には当日納期のものなども混ざっているので、その場合には、限られた時間の中で可能な限り時間をかけて翻訳します。
日本語で誰かに説明するように訳す
まず原文をよく読み、原文が英語なら英語で理解するということは、とても大事なことだと思います。
その次に日本語へと訳す作業に入るとき、原文の一単語、一単語にとらわれ過ぎると、ぎこちない日本語になりがちな気がします。
そのため、英語の原文を英語でよく理解したあとは、「ここには○○〇って書いてあったよ~」というように誰かに説明をする感じで訳し、それを適切なトーンや文体にするとうまくいく場合があります。
(ブログ、日記などで)日本語を書く
訳文の品質向上に直結していると感じるのが、日本語の能力です。私は翻訳者になってから、自分の日本語の力を過信していたことを思い知らされました。
それ以降は外国語能力のだけでなく、日本語のライティング力をとても重視するようになりました。このブログを始めた理由のひとつがそれです。
ライティング力を高めるためには、とにかく書くしかないと思っています。
このブログを始めてから、翻訳トライアルの合格率も上がりましたので、ブログ執筆はライティング力UPに効果があるといえると思います。
日記を書くとか、詩や小説を書いてみるとか、形式はなんでもいいと思うので、とにかくたくさん書くと良いと思います。
日本語に関する本を読む
わかりやすく、正確な日本語を書くための技術が学べる本もあります。
私のおすすめは、本多勝一さんの「日本語の作文技術」。これを読めば、読みやすい日本語を書くポイントが色々分かるようになります。
また、本多さんおすすめの本もたくさん紹介されているので、そういった本もあわせて読むとさらに良いと思います。
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読書
正しい日本語、読みやすい日本語、魅力的な日本語など、さまざまな面で「良い日本語」を書くためには、やはり文章・日本語のプロである作家が書いた本を読むのがとても良いと思います。
本のジャンルはなんでもいいと思います。幅広く読むことで、いろんな文体に慣れて良いかもしれないですね。
読書することで、専門知識を増やすこともできるし、将来思いがけない場面で役立つような知識も得られるかもしれません。
忙しい日々でも、読書の時間を捻出することは不可欠だと思います。
まとめ
日本語を母国語とする日本人にとっても常に「読みやすく分かりやすい、正しい日本語」で書くというのは、かなり意識しない限り難しいことのように思います。
翻訳者に期待されるのはプロのライターが書いたような日本語だと思うので、それに近づけるよう地道に努力していこうと思います。